深夜のスーパーで買い物。レジを済ませ買ったものを詰めて帰ろうとするとビビビっと警鳴り出す警報音。思わず固まっていると男性店員が、大丈夫ですよ、と。店の外にも響いていた。その音を休憩中の店員のタバコの煙のせいにして、部外者は車を走らせる。
家の庭、十日経ってもシブトク融け残る雪を足で踏む。ザク。吐く息白く。土の盛り上がった部分の残雪を足を上げて踏む。右足、左足と交互に。ザクザク。足を上げすぎたのかバランスを崩したりもした。自分にもまだできる事がある。為すべきことをきめるのは常に自分自身で。
夜のドライブ。海が見えても、車を停める場所探しに苦々しくさせられ、いざ浜辺にたどり着いても、潮風に花火への点火を邪魔をされたり、だけど、全然へっちゃら。遠慮なく夏の夜を楽しめたから。
夜、一人誰もいない公園に佇むのは、心細かったりもする。外灯を頼りにベンチに腰掛け、物思いに耽ったりするのがやけに自分らしくって笑えたりもした。自分らしさって大事だって思うから、それを損なわないように、これからも時々。
最初のよーいドンでは適当な理由をつけて走り出さなかったんだ。そして、そのまま立ち止まり続けていた。けど、遥かに先を走る友人と偶然会った。向こうが気づいていないようだったので、最初は知らない振りを通そうかと思ったが、これをきっかけにするんだと自分から友人の肩を叩いた。さぁ走り出そう。
一人でいると考え事をする。深く。テレビを見ていても何をしていても頭から離れなかったりする。それでも結論はいつも同じ。最後に信じれるのは自分。走るんだよ、それだけでいいんだよ。それが皮肉とは違う素直さとなって裏づけしてくれるんだ。今まで、そうして来た。
庭の一部がアスファルトになったって事は、密かにいつの頃かに念願だったバスケのドリブルができる事だって気づいて、その頃の自分の中に湧き上がっていた気持ちを静めるかのように一人夢中でプレイした。そのおかげで予定が狂ったんだけど、愉しく汗をかけたから充実した気分で一日を終えられた。
マックから出て予定していなかったのは風と雨だ。熱されたアスファルトを打つ雨が造る特有の夕立の匂いが立ち込める中をただ無心で走らざる得なかった。自分の中では空前のバニラブームだけど、今日はバナナシェイク。
この頃、月を見ていないと気付いて夜の空を探しても雲が広がるばかりだったのは昨日。そして、月に叢雲な今日にピースオブマインド。触れてみたい。人の心に。普段に反発するかのように湧き上がる感情をコントロールはできるけど、燻りは続ける。剣がほしい。誰にも屈する事のない強さへの憧憬。
気持ちを抑えてやり過すことはお手のものだけど、抑え付けられる事が続くと疑問に抱く。説いて下さるのは結構ですが、あいにく今日耳日曜ですから。ギラギラと目だけ鋭くなっていく。風にあたろうと出ると、猫が軽快に横切った。鮮やかな緑の眩しさが現実感を薄め、童心に帰らせるから気持ちは幾分軽くなる。帰宅して一息付いたら、ほらもう子供の日。
窓の外。風光る三月の始め。陽に照らされた葉は嘘のようにキラキラしていて、コタツで見ていたボクは立ち上がってホントかどうか確かめてみたくなった。
季節の流れを眺めていられることは幸せのひとつだと思うから、ソメイヨシノの状態を伝えるニュースに春を感じて意味もなく浮かれたりもする。
そして気づく、見ているだけなんだ。
見ている事しかできない自分。
その無力さは、世界情勢のニュースを見聞きしても、ただ不安な気持ちに駆り立てられるだけなんだ。
雨が緑を呼びさますのなら、このどうにもできない気持ちは静めてほしい。
天候に邪魔をされたと口惜しむのではなくて、きっと、この舞う雪は自分にもかけがえのない何かを与えてくれるもの、だと思えるようになれば、物事がちがって見えてもこよう。なるようにしかならぬのなら、それを良い方へと受け入れていく事が、時をスムーズに過ごしていける事に繋がっていくのだと信じて行こうと自分に誓ってみる。
夕方。間違いなく冬なのに、学校指定の半そで短パンで自転車をこぐ少年を見かけた。小学校一年生か二年生と判断。なんで平気なのか問いたくさせられるけど、でも、元気を貰った気もするから、その少年に対してのありがとうという感謝の気持ちを自覚するのです。すれ違うだけの中にも何か残る。まだまだ人生って計り知れないからアンテナは張り続けて生きたい。
昨日、朝方に見た空の青はキレイだった。
川の流れる音が聞こえ、段々と暗闇が消えていく。
部屋には止まったままの置き時計がある。
時間を知る方法は事足りてるから、電池を替えないのだ。
また、きっかけを失った。
だからまだ、そのままの状態で、夜明けの青を見る。
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